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救われた一人の命と消えた三人の命 [今日の出来事]

『キャプテン・フィリップス』を観た。

2009年にソマリア海域で海賊の人質となった船長の回想録が元となった映画。
観ようと思った第一の理由は配給がソニー・ピクチャーズ(コロンビア)であったこと。ソニー・ピクチャーズだからといって必ずしも観るわけではないが、ここ最近読んでいる塩野七生著『日本人へ』に繰り返しソマリア沖の海賊の件が触れられていたからである。(あくまでも「パクス・ロマーナ」崩壊後の地中海の海賊つながりだけど)

実話を元にしているからだろうか、『ゼロ・ダーク・サーティ』を観た時に感じた暴力、大国主義に対する嫌悪感を感じずに済んだ。例えそれが本音では国の威信だったとしても、たった一人の人命を救うために動く国の国民であるアメリカ人と、無政府状態で生きるために海賊行為をやめないソマリア人の運命の違いを出来るだけ平等に描き出している。それでもラストは大国の正義になってしまうのだけど。

海賊が狙った船がアフリカへの支援物資を載せていたのがなんとも皮肉。「職業はなんだ?」と問う船長に、「大国の船が沖合の魚をごっそり獲っていく」とつぶやくセリフが胸を突く。ソマリア沖で何が獲れるか知らないが、日本だって無関係ではないだろう。

食糧支援そのものが悪いわけではない。しかし、自立支援になるかといったら否だろう。人間はいず自らの足で立ち支えられるようにならなければ腐る、それは飢餓や圧政に苦しむ国ばかりではなく、先進国だって同じだ。ソマリアの苦境、無政府状態になったのは日本のバブル崩壊と期を同じくしている。日本では失われた20年というが、20年経っても食料支援が続いていた(続く?)。

塩野七生は、地中海世界で海賊に身をやつしたままか経済的に大成したかの違いは、一方は天然資源だけが生活の糧であり一方は手工芸品で交易が出来たことであり、海賊の出現は法の精神、最低限必要なルールをみんなで守ろうという空気が社会全体から失われてしまったことが要因と書く。貧困民が必ずしも他者の財産や生命を奪う海賊になるわけではない。持てる者 vs 持たざる者というのも違う。人間は一人では生きていけないから、社会全体に生きていけるだけの職があるどうかが鍵だという。そう考えると日本の未来も大差なく、余計に暗い気持ちになる。

エンタテインメントとしておススメできる映画ではないけれど、『キャプテン・フィリップス』のトム・ハンクスは名演だと思う。正義感溢れリーダーシップを発揮する船長と海賊に拘束されて人間の弱さをみせる姿が違和感なく伝わってくる。完全無敵なヒーローが敵を圧倒する姿はスカッとするかもしれないけど、普通のその他大勢にとって別世界だ。普通の人が何かに立ち向かう姿が勇気や希望を与えてくれる。
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No.102 『イタリアの缶詰』 [今日の出来事]

昨日と打って変わって穏やかな日和。
溜まったストレスを解消すべく、今日もせっせと読書♪

購入したまま未読だった内田洋子の最後の1冊『イタリアの缶詰』を始業前に読了。

執筆が1997年前後ということもあり、内容としては『イタリアン・カップチーノをどうぞ―幸せが天から降ってくる国』と『ジーノの家』の間に当たるような本。家族を亡くして一人ぼっちで家族の土地を守るジーノ、インペリアの北斎、セストリ イヴァンテのピンナ、イタリア人の営みを通して、文化や習慣だけでなく、歴史や政治などが透けて見え、イタリア人の悲喜こもごも51編が綴られている。

マドンナや、ウィル・スミスなど海外セレブが大絶賛したと有名な「ウォシュレット」を探すイタリア人の話(雑誌掲載は1997年)が面白い。元々はTOTOがアメリカから輸入して国産化、1980年6月に「ウォシュレット」として発売され、「おしりだって洗ってほしい」のキャッチコピーのCMが話題になり、1998年に累計販売台数1,000万台になって日本では普及期に(Wikipediaより)。我が家もこの頃導入したけれど、この日本のアメージングな製品は一度使ったら外国人をも虜にするらしい。そういえば当初導入(使用)に懐疑的だった夫も今ではなくてはならないと言っている。

それにしても、イタリアの食事は読んでいるだけで、なんて食欲をそそられるんだろう。週末に1時間ぐらいで暖かい気候と音楽、紺碧の海と花々で英気を養えるイタリアの生活は、欧州危機後の困窮、変わらない生活基盤の不安定さを置いておいても、変わらないとしたらなんて豊かな人生だろう。

気に入った作家がいるとその著作はいくつも読む方だけど、内容に重複が多くなってきたし、内田洋子の著作は数冊を残し一旦打ち止め。イタリア式人生の楽しみ方は日々の生活のヒントにもなるけど(来夏はトマトサラダを試してみよう)、人々の生き様と思いをつづった最近の著作の方が好き(新作は期待してます!)。

そもそも最近イタリアもののエッセイを読む機会が多くて、須賀敦子の著作も何冊か楽しんでいたけど、うっかりイタリアの巨匠を忘れてた。
塩野七生。

代表作『ローマ人の物語』はもちろん知ってはいるけれど、なんとなく手が出せずにいる。今の私にはまだ敷居が高すぎるのだ。いつか読むためにと練習代わりに手に取った『想いの軌跡 1975-2012』が面白かったので、一貫したテーマで書かれた、しかも私の気持ちにマッチした『日本人へ 危機からの脱出篇』を読み進め中。

明日からはいよいよ忘年会シーズン突入。
外交的でない私にとって、1年に1回忘年会と称して旧交を温められるのは嫌いじゃないけど、行きたい宴会だけじゃないのも事実。このペースで読書が進められるかが心配。


イタリアの缶詰―おいしくて・たのしくて・にぎやか

イタリアの缶詰―おいしくて・たのしくて・にぎやか

  • 作者: 内田 洋子
  • 出版社/メーカー: 大和書房
  • 発売日: 1997/12
  • メディア: 単行本



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No.101 『イタリアン・カップチーノをどうぞ―幸せが天から降ってくる国』 [今日の出来事]

窓の外は激しい風雨。こんな日は早く帰ってノンビリ読書のつづき。
シ・ア・ワ・セ。

で、ふたたびの内田洋子。
『ミラノの太陽、シチリアの月』から数えて5冊目、彼女の初めての著書。

日本エッセイスト・クラブ賞と講談社エッセイ賞をW受賞した『ジーノの家』やそれ以降の著作の特長である、イタリアの人々、営みを感性豊かに生き生きとまるで短編集のように綴ったエッセイとは違って、イタリアのガイドブックのような本。1992年1月から1994年10月にかけて連載されたものなので、当時のイタリアの文化、習慣、風俗、流行などが分かって面白い。この本を2年半前のイタリア旅行の前に読んでいたら、私のナポリでの過ごし方も変わっていたかもしれない(笑)とにかくイタリアは奥が深い!

2011年3月に訪れたナポリは夫の事前情報(当時ベルギーに単身赴任中)の通り、道にはゴミが溢れ、壁にはイタリア語が分からなくとも感じるなにか物騒な落書きが書かれている、殺伐として暗くて怖い街だった。本当はナポリ湾と海岸線が続く美しい街のはずなのに、のんびり物見遊山で歩くのが憚れる雰囲気。絵はがきを出すための切手を買うにも、購入可能なはずのタバッキ(町のたばこ屋さん?)では何度もにべもなく置いてないと言われ、駅前の郵便局に行けと言われてもあるべき場所にはゴミため場のようになった空き店舗しかなく、都市の機能を完全に失っていた。

そんなナポリは20年前から、ローマ、ミラノを中心とする北イタリアとの格差が広がり、ゴミ山で悪臭が漂い、カモッラ(シチリアのマフィアと同じ)がはびこる絶望的な街だったらしい。当時は1時間に1台もバスがこないと書いてあったけど、果敢にも我々夫婦は船着き場に行くための手段としてバスを選び、あるはずの路線はなかったものの、それ程待つ事なくバスに乗り、意外と(失礼)親切だった不愛想な運転手さんに助けられに目的地で降りる事が出来たのだ。20年前に比べればだいぶ改善されてる!

イタリアといえばピッツア、イタリア人のピッツアといえばモッツアレッラチーズとトマトソースだけのシンプルなマルゲリータで、発祥の地はナポリというところまでの知識はあったけど、この本を読むまでそのありがたみまでは知らなかった。あの時は喧噪とした雰囲気での街歩きに神経がすり減り、人気のピザ屋さん(ダ・ミケーレ Da Michele)はゆっくり楽しめなかったのです。

またイタリアに行きたい!
ナポリは…、治安が改善されてたらね^^;;


イタリアン・カップチーノをどうぞ―幸せが天から降ってくる国

イタリアン・カップチーノをどうぞ―幸せが天から降ってくる国

  • 作者: 内田 洋子
  • 出版社/メーカー: PHP研究所
  • 発売日: 1995/06
  • メディア: 単行本


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100冊目は『夜中にジャムを煮る』 [今日の出来事]

2013年も残り1ヶ月とちょっと。年初に立てた一年の計の進捗が気になるところ。

といっても、筆を取って改まって向き合うような習慣はないのだけれど、なんとなくこんな年になればいいなぁと思って「これ頑張る!」的な何項目かを誓った記憶はあるのだけど、どこにメモしたかをまず忘れてしまっている…
社会人生活が折り返し地点(定年まで勤められたとして)を過ぎ、将来を見据えてプライベートな目標ばかりだったので、細かいことはまぁいいか。

本を読むという目標を10冊/月にしたのか、100冊/年にしたのか覚えていないのだけど、本日とりあえず100冊目の本を読了。

ライフログで読書記録を付け始めて2年半。もう少し本を沢山読みたいなと思っていたのが、初の3桁越えで目に見える形で達成することが出来ました。本を読むのが遅いのが悩みなので、元旦から数えて328日目、3.28日/本は労働環境から考えてなかなかじゃないかと自画自賛。通勤電車の中で、仕事が落ち着く時期の朝カフェで、ちょっと帰宅前に寄り道したバーでコツコツと楽しんだ結果です。あとは家で時間があるのに思ったように読書が進まないのが悩みの種。家には誘惑が多し。食後にダンピング症状が出るのも阻害要因。自己鍛錬するしかないなー。

100冊目は平松洋子著『夜中にジャムを煮る』。

今年はとにかく色んなエッセイを読んだ。一様にエッセイと書いてしまうけど、松浦弥太郎著『暮らしの手帖日記』によると、心のありようを書くエッセイと実用の文学である随筆とは別物らしい。モンテーニュ『エセー』はエッセイで清少納言『枕草子』は随筆だそうだ。そうすると内田洋子はエッセイストで、平松洋子は随筆家?

平松洋子の書く日々の生活に役立つ”食”に関する情報にはこれまでも大変お世話になった。そろそろ大人の食を、と思って出掛けた天ぷら屋さんも彼女の随筆に出てきたものだし、先日行ったべったら市とそれを楽しむ数々の情報もそうだ。『夜中にジャムを煮る』では、食材と調理道具の豊かで丁寧に暮らすための情報が満載。鍋で炊くご飯、電子レンジでチンではなく蒸し器で蒸す肉まんの美味しさにはそうそう!ってうなづきながら読んだ。我が家でも土鍋でご飯を炊いてるし(炊飯ジャーは10年ぐらい前からない)、面倒くさがる旦那を尻目に自分の分の肉まんは絶対蒸す。気になっていた「開化堂」が出てきて茶筒がやっぱり欲しいと思ったり、珪藻土の七輪(我が家のバスマットは珪藻土だ)をググってみたり。

ここまで書くとやっぱり随筆だなと思うけど、日々の暮らしに役立つ情報が人間の喜怒哀楽に無関係ってことは当然ない。
入院中で食事を取れない幼い娘さんが母親の食事が冷めるのを気遣って「おかあさん冷めちゃうよ、はやく食べてきて」という言葉をかける下りは、切なさでジーンときた。入院中ずっと付き添い、手術の後遺症と食道を全摘したことで食事がままならない私のため、リハビリ中ずっと私のために夕食を作ってくれた母。あの時の感謝が胸に迫ってくる。快適に食事をすることはもう叶わないけれど、日々の食事をもっと楽しもう。

あと20冊、さぁ大晦日までにいけるかな?


夜中にジャムを煮る (新潮文庫)

夜中にジャムを煮る (新潮文庫)

  • 作者: 平松 洋子
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2011/11/28
  • メディア: 文庫



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2013富士河口湖紅葉まつり [今日の出来事]

2013年の写真のテーマは「四季」。
せっかく四季がある国に生まれたんだもん、楽しまなくっちゃ。

秋はやっぱり紅葉。東北に続き、今日は世界遺産の富士山と紅葉を楽しみました。

紅葉のライトアップがこれ程に幻想的で美しいものとは知らなかった。
春のお花見もイイけど、人々が静かに眺める紅葉狩りはまた別の趣。
河口湖周辺はちょうど見頃!

山中湖と河口湖の「もみじ回廊」にて

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「七転び八起き」 ”起き上がりこぼし"再会 [今日の出来事]

"起き上がりこぼし”には、強烈な記憶がある。

時の野党民主党の代表だった前原氏が(経緯は覚えてないけど)贈られた”起き上がりこぞし”を起き上がらそうとして起き上がらなかったという、漫画みたい(漫画で描いたらご都合主義だと怒られるだろう)エピソードで初めて知った。
当時、政治手法や主義とは関係なく追いつめられていた状況で、政治とは全く関係なくメディアが面白可笑しく伝えたニュースの一つで、なぜこんな政治問題と関係ないことが散々報道されたことに疑問に思ったけれど、それがトリガーになったのか前原氏はその直後代表を辞任した。
(相変わらずマスコミは何も変わってない)
どこの民芸品かも覚えていなかったのだけれど、このエピソードは忘れがたい記憶になった。

今回の旅で、その"起き上がりこぼし”(小法師と書くことを始めて知った)に久しぶりに出会った。
そうか、あれは会津の郷土玩具だったのか。
当時から素朴だとは思っていたけれど、決して可愛いとは思えない(ごめんなさい)人形だったけど、大内宿で「しあわせこいこいやってこい」と書かれた猫型の起き上がりこぼしを見つけて、思わず購入。
旅行で幸せを呼ぶアイテムを見つけると妹のために買わずにはいられない^^;;
今度手渡す時、ちゃんと起き上げれるかチェックしよう。

我が家用の定番お土産、ハイチュウの地域限定版と起き上がりこぼし。
あと名物ということで、皇室献上品というみしらず(身不知)柿をスーパーで。

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日本橋七福神巡り [今日の出来事]

日本橋七福神巡りをしてきました。

『麒麟の翼』が公開されて、日本橋七福神巡りをしようと一時盛り上がった。銀座までは行っても、日本橋や人形町は縁遠かったし、何よりお気に入りの物語、映画の舞台を巡るのは楽しい。計画を立てたのに結局行きそびれたのは、季節が真冬だったことが一因。

そんな1年半越しの計画を実行できたきっかけは、平松洋子著『焼き餃子と名画座 わたしの東京 味歩き』の中で、毎年10月19日、20日に日本橋七福神の一つ「寶田恵比寿神社」周辺で「べったら市」が開かれると知ったから。

人間の味覚や食の好みは、例えば湯葉や蕎麦など噛んで味わう食べ物が歳を重ねると好きになるように、加齢と伴に変わるものだと思うけど、食道を全摘したあと、まるで妊婦のそれと同じく、これまで特に意識しなかった食べ物が好きになった(体調が悪くなるので避けなきゃいけない食べ物もあるけど)。一回の食事量が制限されるためなのか、摂取カロリーは十分のはずなのに食べられないことで飢餓感を意識してしまうのか、自然の甘みを感じるものが好きになった。いままで麹とか気にしてなかったけど、麹で甘くなったべったら漬けはその一つ。

今年の暦は10月19日、20日はちょうど土日。決算発表前の最後の自由に使える週末なことも手伝って、雨様相にも関わらず、夫婦でブラッと行ったのでした。

第一の目的は「べったら市」。
七福神巡りは「寶田恵比寿神社」からスタートすることにして、まずは「べったら市」の屋台で腹ごしらえ。屋台の定番、焼きそば、たこ焼き、お好み焼きだけでなく、鮎の塩焼き、串焼き、タイラーメンやチャプチュなどのアジア料理、居酒屋風に色々取り揃えてテーブルまで用意されている屋台や近所のビストロ、有名店などの屋台まであって、噂通り種類が豊富。「寶田恵比寿神社」からしばらく歩くと、よーやくお目当ての人形町今半の屋台を発見!揚げたてがなかったのですき焼きコロッケは食べられなかったけど、メンチカツをゲット。じゃがバターは断念したものの、焼きそばとたこ焼きも食べて屋台を満喫。目的のべったら漬けは、いくか味見をして特に麹の甘さが強いものと、(ここでしか買えない?)皮付きを購入。屋台の威勢のいい掛け声に誘われて”大辛”の七味も購入。お祭りはこうでなくっちゃね。

雨雲のせいもあり空は既に薄暗くなったいたものの、ここから七福神巡りスタート。
世の中の順番を逆さにして、「寶田恵比寿神社(恵比寿神)」を皮切りに、「椙森神社(恵比寿神)」→「笠間稲荷神社(寿老神)」→「末廣神社(毘沙門天)」と廻る。もう少し下町の雰囲気が残る街かと思っていたけど、中規模のオフィスビルと比較的新しく見えるマンションが乱立し、神社はまさに都会の片隅にひっそり存在している感じ。ここで、甘酒横丁でちょっと一服。「柳屋」で薄皮でしっぽまで餡がはいったたい焼きを堪能し、「人形町今半」で牛肉の細切れをゲット。冷凍しておいくと色々便利なので、帰ってしぐれ煮を作ろう。再び七福神巡りを再開し、移転してちょと風情がなくなってしまった「水天宮(弁財天)」から「松島神社(大国神)」→「茶の木神社(布袋尊)」→「小網神社(福禄寿・弁財天)」を巡って日本橋七福神巡りは終了。すっかり日が落ち、神社が探しにくかった。ここから江戸橋に行き、『麒麟の翼』の冒頭で出て来る殺害現場を辿って「日本橋 麒麟像」へ。

今日は結構歩いた!
2013.10.19
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人生のバイブルになる1冊 『首のたるみが気になるの』 [今日の出来事]

案の定、首都圏の交通網は台風のため大混乱。
行かねばならぬ仕事がありジリジリと運行状況(と混雑状況)をチェック中。
仕事用PCを持ち帰るべきだったのだけど、確信犯的にオフィスに放置。

あまり集中できる状況ではないものの、自分時間を満喫すべく、ノーラ・エフロン著、阿川 佐和子訳『首のたるみが気になるの』を読了。

かつてはビジネス書をむさぼるように読んでいた時期もあったけど(何を目指していたんだろう?)、今はほとんど読む事はない。純粋に楽しむための本が読書の中心になる中、その大半を占めるのはエッセー(あと少しのミステリーと古典)だ。

昔万起男ちゃん(宇宙飛行士・向井千秋さんの夫として有名)のエッセーをよく読んだ時期があったけど、今のMyブームのきっかけは、内田 洋子著『ミラノの太陽、シチリアの月』。イタリアの普通の人々の暮らしが、まるで美しい物語のように綴られていて魅力的なエッセーなのだ。一旦読み出すと同じ著者、紹介された本が繋がっていき、いまだ未読リストを更新しつづけなければならない状態だ。未読本が山積みになる中、寄せばいいのにNetや雑誌など紹介されている気になった本もどんどん増え、本の山が増えていく。。。

で、『首のたるみが気になるの』。
ノーラ・エフロン(故人)は、『めぐり逢えたら』『ユー・ガット・メール』の映画監督で、相当ぶっとんだおばさんらしいが、その正直さがこの本の魅力。
「老い」「加齢」に対する悲しくも、オカシイOver60のエッセーだが、まだまだ先と思いつつ、ヒタヒタと忍び寄ってくる現実って気もしてくる。

私の老後の理想は、近くに(徒歩5分以内?!)にこじゃれたバーがあり、リーズナブルな朝食を提供してくれるカフェがあり、栄養満点の食事を提供してくれる小料理屋やレストランがいくつもあり、銀行とスーパーとr量販店と緑あふれる公園があり、そしてなんといっても図書館と本屋がある、都心に狭いながらも快適な居を構えること。そこで、天気がいい日は散歩しながら図書館まで行き、1日1册は本を読んで過ごす事。

なのに、この本には加齢によって本が読めない、見えない、見つからないと書いてある。けんもほろろに、歳を取るのは何にも良い事ないと書いてある。現実は厳しそうな感じである。(そもそも理想の居を構えることがハードルが高い気もする。しかし諦めちゃおしまいだ!)

「頭の片隅では、人は誰でも死ぬのだとわかっているけど、違うレベルでそれを信じようとはしていない」とはまさしく名言で、この本が人生のバイブルになりうると思う。
ノーラの「知ってりゃよかった(What I wish I'd know)」で一番いいなと思ったのは「もっとたくさん写真を撮ること」。

No Photo, No Life
2013.10.16


首のたるみが気になるの

首のたるみが気になるの

  • 作者: ノーラ・エフロン
  • 出版社/メーカー: 集英社
  • 発売日: 2013/09/26
  • メディア: 単行本


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秋休み 第2弾 [今日の出来事]

秋休み第2弾は台湾です。

なぜ台湾かというと実は明確な理由はなく、3連休を利用して海外に行きたいと思っていた時、ふっと思い浮かんだのが台湾だった。2,3泊で海外旅行となるとアジアがテッパンで、ノンビリ旅行が信条となればなおさら選択肢は限られるけれど、台湾が思い浮かんだのには理由があった。もう10年以上前仕事で初めて台湾に来た時食べた忘れられない味があり、先の大震災での台湾からの支援などが、その要因だと思う。そして凝りもせず、B級グルメを楽しむのも今回の旅の目的である。

9月の台湾は台風が多い。かつて住んでた沖縄から近い台湾の天候については多少なりとも知識があったものの、比較的暑さが和らぐ観光シーズンと呼べる季節で旅行できるのがこのタイミングしかなかった。出発当日、天気予報は先週日本に甚大な被害をもたらした台風18号と同じ勢力の台風が、目的地である台北に上陸する可能性があることを告げていた。しかしながらしがないサラリーマン、キャンセル料を考えれば今更日程を変更する気にもならず、晴れ男晴れ女であることに一縷の望みをかけ、旅行を決行。

機内アナウンスは離陸直後から気流の乱れによる揺れを警告し、不安を抱えながらのフライト。着陸態勢に入って多少揺れたものの揺れたのは数秒だけで、その数秒で張りつめた空気がふっと緊張感が緩むなか着陸し、台北は予想に反して雨は降っておらず、風も強くはなかった。

ほぼ個人旅行にも関わらずあまり予定を立てておらず(なんやかんやと忙しかったのでフライトとホテルが取れた段階で油断していた)、機内で慌ててガイドブックを読み立てた計画を雲行きの怪しい空模様を見て早速変更。最初に思い出のレストラン「鼎泰豊(ティンタイフォン)」に行くことにする。(なぜならば行列必至だから)

世の中には世界××というランキングが数々存在するが、NYタイムズで世界10大レストラン(今から20年前らしい)にチャイニーズレストランとして初めて選ばれた店である。出張した際、歓迎の意味で現地の人が連れて行ってくれたこの店のことはその時まで知らなかったけれど、(たぶん)人生初の世界ランキングのレストランで食べた小籠包は掛け値なしで美味しかった!その後、世界××とか×☆とか幾つか行くチャンスがあったけれど、称号の通りその味に感動するってことはなかった(不味かったという意味ではない)。別にグルメではなく、単にそれ以前に小籠包を食べた経験がほとんど無かったから感激しただけかもしれないけど、私にとって特別な店なのだ。

当時連れて行って貰ったお店が本店だったのかどうかも記憶が曖昧だったけど、日本の支店では残念ながら感動とまではいかなかったから、ここは是非とも本店に行く事にする。当時なかった(はず)のマスコットが置かれた入り口で行列に並び40分待ったその味はやっぱり美味しくはあった。ただ当時感動した肉汁は、歳を重ねることによって年々シンプルな味付けが好みになっていっているせいなのか、少し脂っぽくこってりしていた。それでも何時かまた食べたいと思っていたお店で食べられただけで十分だった。

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行列に並び始めた時からパラパラと降り始めた雨はランチ後には本格的な雨に変わり、おまけに容量不足な私の胃は小籠包でやっぱり限界に達したから、マンゴーアイスと永康街(ヨンカンチエ)の散策は早々に切り上げ今回唯一のツアーに参加するために一旦ホテルへ。

今日のメインイベントはナイト九份(チウフェン)。九份は『千と千尋の神隠し』の舞台となったことで日本では有名になった街。ノスタルジックな雰囲気は写真からでも想像出来たけど、百聞は一見に如かずとはこの事で、メインストリートに続く階段の狭さと茶屋や屋台の活気は行ってみなければ分からない。うんざりするぐらい石段を人をかき分け登った先には海を望む絶景も見られるし、湯婆婆のあの不思議な屋敷の中でお茶ができるのも楽しい。(雨じゃなければ、ツアーじゃなければもっと楽しかったけど)

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台湾はタクシー料金が安い。中国語が出来ないので初めて乗る時は躊躇したけれど、日本語のガイドブックで漢字を見せれば間違いなく目的地に連れて行ってくれる。帰路の手段を心配してツアーにしたけれど、時間に急き立てられ、流れ作業で出てくる夕食を食べるぐらいなら(と分かっていたら)タクシーで行った方が吉。唯一良かったのは、時間を追うごとに激しさを増す雨にも関わらず、予定通り夜市(饒河街観光夜市(ラオフーチエクワンクワンイエスー) )に寄り、思いがけず目的の一つだった胡椒餅(フウチャオピン)が食べられたこと。これも美味しかったぁ。


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台風18号襲来? 晴れ男晴れ女の証明 [今日の出来事]

山間を旅しているのだから当然と言えば当然なんだけど、車窓から見える景色はやたらと送電用の鉄塔が多い。黒部ダムが関電(もちろん関西電力)の水力発電所である通り、富山エリアは北電(この場合は北海道電力ではなく北陸電力)と関電の送電網が張り巡らされている。ガイドさんによると、北電と関電の鉄塔には形状には違いがあるらしく、北電のそれは山脈を模したような三角形が上下に連なっていて、関電のそれは鬼がこん棒を肩に背負ったような、上部が平らで両脇に向かってなだらかに傾斜してやじろべえみたいになっている。双方の鉄塔が同時に見れるところは撮影スポットらしく、それとなく見ていると一方だけでもどちらの鉄塔かすぐ分かる。そして、扇沢そばの大町温泉から上高地に向かう道すがら、今度は東電(もちろん東京電力)のダム施設まで出てきた。東電の福島や新潟のように、首都圏や都会?と呼ばれる地域の生活インフラは地方に依存していることがよく分かる。

それはともかく、今日の目的地は上高地。

確か1回行ったことがあったはずなんだけど、いつ、どんな目的で行ったかまるっきり思い出せない。。。まぁ、それはおいておいて、上高地に向かう車窓は出発そうそう雨模様。台風18号が本州に近づいている影響で予報通りだし、覚悟していたものの、夫は初めてで山歩きが上高地の一番の楽しみなのにガッカリ。それでも雨の強さはマチマチだったから期待をかけていたら、大正池に着いた時には本格的な雨に変わって土砂降り。俺は雨には負けないと意味のない根拠で不用意な夫は、屋久島に行った時に買ったレイングッズ(ゴアテックスの上下やら、シューズやリュックカバーなど)だけでなく傘までなく、私の小さな折りたたみで相合い傘しながらの散策スタートになったのでした。

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私といえば、薄手のパーカーの下に大事なNEX-7をかばいながら歩くはめになったせいで、風景を撮る余裕を無くしてしまった。大正池周りには白い霧が立ちこめ、人が少ないせいか幻想的な雰囲気。それでもお天気の方がいいなぁと散策を続けていたら、な、なんと30分程経ったところで晴れ間が覗いてきたのでした。我が家は旅行に行くとほとんどが晴れで、あの屋久島ですら観光中に1回も雨に降られないという記録(?)を持っているのだけど、ここでも伝説(?!)は生きてました。(2人でどっちの貢献かでくだらない勝負をしながら歩いた。。。)

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傘が要らなくなれば、散策も写真も自由自在(もちろん国立公園内なので遊歩道を歩くのだけど)。大正池から田代池、ウェストンレリーフ前で上高地の自然を見つけてくれたことに感謝して、自生しているキノコ類を見たり、高山植物、木々が共生したり浸食したりする光景、地形が変わる様子を見ながら、河童箸まで楽しい散策となりました。アウトドアで気持ちよくお弁当を食べ、名物のアップルパイまで頂き、旅行時恒例のハガキも投函できて大満足。夫はまた来きたいというので、来年のホタルの季節に訪れたいなぁと思ったのでした。

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関東地方はこの日早朝から大雨ということで、twitterやらfacebookには一刻一刻猛威を振るう雨の様子がシェアされていたけど、夜には蒸し暑さだけ残っていただけで、無事帰宅出来ました。感謝!

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